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新春特別企画~巨匠たちの器展~8

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

本日の新春特別企画は第八弾として、島村 光先生の備前枡のご紹介です。

高いデザイン力と情緒豊かなセンスで現代細工のトップを走っておられます。

また大変寡作でとても高潔なポリシーを持った名工と呼ぶに相応しい方です。


島村 光先生の枡といえば一合枡が最もポピュラーですが、

本作は一升枡となっており、大変存在感のある作品に仕上がっています。

これだけの大きな箱型の造形ですが歪みやひび割れなどが一切無く、

驚くべき精度で土の厚みなどを計算して制作されていることが分かります。

特に球体状ではなく板を張り合わせた立方体に近い造形ですので、

破損や変形の危険も格段に高かったのではないかと思います。

それだけ高い技術で制作されていますが、その技術を鼻にかける事無いので、

島村 光先生らしい飄々とした雰囲気があり気軽に楽しく使えそうです。

節分が近いので豆などを入れられても面白いかもしれません。


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よく見ると枡の組み合わせ部分は象嵌で表現されています。

 

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この内面の平坦で凹凸のない美しい処理には驚かされました。

 

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新たに使用されている陶印は「振り返る馬」だそうです。

 

新春特別企画 巨匠たちの器展如何でしたでしょうか。

書き手として作品単体を見るだけでは分からなかった事が、

連続記事の別作品と比較することで色々と発見に繋がったように思います。

使いながら作り手の気持ちが感じられるのが備前焼などの工芸品の良い所だと感じます。

目で見て肌で触れて唇で味わう。そして焼き締まった音を聞き、良い香りに誘われる。

そうやって五感を通して作り手との語らい、ぶつかり合い、打ち解け合う。

これからも感動して頂ける器をご紹介できるよう努力していきたいと思います。

巨匠たちの器展ご覧頂きありがとうございました。


(島村 光/備前大枡 size:径18.3cm×径18.4cm×高さ9.2cm ¥120,000)
作品の詳細な画像などは下記までお問い合わせ下さい。
Tel 0869-67-2210 Fax 0869-67-2220
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(島村 光/備前大枡)

size:径18.3cm×径18.4cm×高さ9.2cm price: 売約済

 

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新春特別企画~巨匠たちの器展~7

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

本日の新春特別企画第七弾の更新は、金重晃介先生の備前手鉢のご紹介です。

先日の更新で兄である金重道明先生の伊部鉢をご紹介させていただきましたので、

今回の記事と見比べて頂くと新たな発見があるやも知れません。


今回の作品は、金重晃介先生の窯出しの際に見掛けて一目で気に入った作品です。

金重一門らしい手間暇を掛けた土作りによって大変素晴らしい窯変となっております。

その土作りはまるで祈りにも近しい清らかさすら感じさせるものであり、

その清らかさや尊さ故に、その道を往くことの険しさを感じさせるものでもあります。

そのか細い祈りによって手繰り寄せられた奇跡の土味が、美しさと儚さを併せ持っており、

備前焼の中の侘び寂びに良く似合っているのだと感じます。

 

金重晃介先生の作品をお買い上げ頂く時などにお話させて頂いているのですが、

窯出しや鑑定などで金重晃介先生の工房へお邪魔させて頂く際に、

いつお伺いしても必ず整理整頓された状態でお出迎え頂いています。

やきもの作家の工房といえば試行錯誤のるつぼのようなものであり、

飛散した泥漿や土を削った欠片等で散らかっているのが当然なのですが大変異質です。

金重晃介先生の工房では削った欠片等は必ず一箇所にまとめられ、再利用される時を待っています。

金重一門らしい土を大事にする教訓だな、と思いそのままお客様にお話していましたが、

今回の記事を書き起こしてみて、なるほど祈りを捧げる教会のようであると認識を改めました。

 

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口縁部の反り方、斜めに入った櫛目だけで晃介先生らしさが出ています。

 

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灰被りと黄胡麻の黒と金に、緋色の抜けが相性バッチリです。

 

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裏面の橙色系の柔らかな土味が、あばた高台によってねっとり感を更に強調されているように思います。

 

(金重晃介/備前手鉢 size:径27.7cm×径26.4cm×高さ15.4cm ¥300,000)
作品の詳細な画像などは下記までお問い合わせ下さい。
Tel 0869-67-2210 Fax 0869-67-2220
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(金重晃介/備前手鉢 size:径27.7cm×径26.4cm×高さ15.4cm ¥300,000)

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新春特別企画~巨匠たちの器展~6

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

本日の新春特別企画は第六弾として金重道明先生の伊部鉢をご紹介します。

金重道明先生が逝去されて今年で丁度20年となります。

今なお多くの愛陶家を魅了してやまない道明備前の魅力がたっぷりと詰まった逸品です。


本作は箱書きに「初窯庚申」と記載されており、1980年制作の作品となっています。

また、岡山高島屋にて開催された金重道明作陶展の出品作で、

その当時お買い求めになられた方から直接分けて頂いたものです。

剛先生にお話を伺うと、1980年に築いた窯は元々金重陶陽先生の窯で、

大変気難しい窯だったのですが、道明先生の窯焚きに合わせて改良されたものだそうです。

それ以後の作品はこの窯で焼成され、没後は息子である巌先生と剛先生に受け継がれたそうです。


私見ですが未だに衰えない道明先生の人気の秘密はここにあるのではないかと思います。

陶陽先生や素山先生という大名人の作陶を間近で見ながらも、

道明先生はただそれを模倣しただけの物は作っていません。

あくまでも自分の焼きを模索し、陶陽先生の窯を自分流に改良したように、

作風もまた自らの持ち味を活かしたとびきり真面目で一際丁寧な道明備前を確立されています。

それこそが色褪せない魅力となって、今も愛陶家を魅了し続けるのでしょうね。

 

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土を第一に考える教えを守り、自らの美を磨く。

素晴らしい窯変と真面目で素直な作風がベストマッチです。

 

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裏面もまるで夕焼けのような見事な緋色に。

市販の陶土を使用してみると、この土味を出すことの大変さが身に沁みてよく分かります。

 

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この緋色が濡れる事でさらに美しく発色します。

釉薬を用いない備前焼ならではの変化ですね。

 

(金重道明/伊部鉢 size:径31.8cm×径31.8cm×高さ6.1cm ¥350,000)

作品の詳細な画像などは下記までお問い合わせ下さい。


Tel 0869-67-2210 Fax 0869-67-2220

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新春特別企画~巨匠たちの器展~5

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

本日の第五弾の更新は伊勢崎 淳先生の銅鑼鉢です。

御存知の通り五人目の備前焼人間国宝に指定された方で、

穴窯焼成と斬新な作風で備前焼界に新風を巻き起こされました。


本作は20年程前の作品で岡山県指定の無形文化財に選定される以前の作品です。

銅鑼鉢というとやはり黄瀬戸の銅鑼鉢が有名ですが、

黄瀬戸銅鑼鉢の大名物は底部に草花文様を施してあります。

本作では備前焼の特性を活かして胡麻・牡丹餅・緋襷で、

それぞれ色・円・線を組み合わせて一枚の絵のように工夫されています。

よく見てみると丸い銅鑼鉢の中に三角の丸三つがあり、

更にその奥に赤い線で描かれた三角形が浮かび上がってきませんか。

淳先生の最新作に見られる特徴的な牡丹餅の使い方や、

幾何学模様を連想させる独特のデザインセンスの芽生えが感じられる器です。

 

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一見すると一般的な備前鉢の模様に見えますますが、よく見ると規則性があります。

 

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最新作の赤みの強い穴窯の焼きとはまた違った渋さがあります。

 

(伊勢崎 淳/備前鉢 size:径25.2cm×径25.1cm×高さ6.4cm ¥76,000)
作品の詳細な画像などは下記までお問い合わせ下さい。
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(伊勢崎 淳/備前鉢 size:径25.2cm×径25.1cm×高さ6.4cm ¥76,000)

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新春特別企画~巨匠たちの器展~4

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

本日は藤原 雄先生のとても豪快な擂鉢をご紹介します。

陶印から見ても人間国宝に指定されてからの作品で、

溌溂と漲るパワーを感じられる堂々とした作品です。


生涯にわたって自分のスタイルを変えること無く、

単純明快・豪放磊落の作風を貫き通した藤原 雄先生は、

壮年期であっても伸び伸びとした大型の作品を多く作っておられます。

まるでいつまでもデビューした手の若手作家のように自由で、

あくまでも楽しみながら自分が好きになれる作品を作り続けていたように思います。

藤原 雄先生の代名詞ともなった壷も、弱視という大変なハンディキャップを持ちながら、

自分のスタイルを貫き独自の作風の壷で世界に備前焼の輪を広げられました。

藤原 雄先生の作品は他人からの評価など気にするな、

自分の信じる道をいきなさい、と励ましてくれるかのようです。

 

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藤原 雄先生の黄胡麻は独特のザラザラとした触感になっています。

 

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古備前の時代では備前擂鉢投げても割れぬと謳われたそうです。

 

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裏面の紫蘇色には揺らぎがあり、赤が濃い部分と紫が濃い部分に分かれています。

 

(藤原 雄/備前片口鉢 size:径33.6cm×径33.4cm×高さ12.1cm ¥190,000)
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(藤原 雄/備前片口鉢 size:径33.6cm×径33.4cm×高さ12.1cm ¥190,000)

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新春特別企画~巨匠たちの器展~3

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

本日の更新は巨匠たちの器展では山本陶秀先生の作品をご紹介します。

陶秀先生と言えば陶陽先生啓先生に続く三人目の備前焼人間国宝で、

左右対称の端正な造形を確立され、轆轤の達人の異名を取る名工です。


本作は半月鉢と呼ばれる円を欠いたデザインになっており、

陶秀先生の正確無比の轆轤技によって月食の始まりような雰囲気を見せています。

轆轤の達人らしい円自体の美しさとそれが変形することによる侘び寂びが見事に表現されていますね。

更に本作ではもう一段心憎い演出がなされており、中央部の牡丹餅が大変美しい円を描き、

そこに窯の特徴である金彩が掛かることで紅く輝く満月が落とし込まれたかのようです。

やや還元の掛かった暗めの胡麻がちょうど夜空のようにも見えて面白いです。

半月の鉢に満月が隠されているのが何ともロマンチックですね。

轆轤の達人らしい円の美しさが楽しめる作品です。

 

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暗めの胡麻と土味の夜空にぽっかりと紅い満月が浮いています。

 

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裏面から見ると半月の造形がより分かりやすいですね。

 

(山本陶秀/備前手鉢 size:径23.5cm×径21.2cm×高さ13.5cm ¥300,000)
作品の詳細な画像などは下記までお問い合わせ下さい。
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(山本陶秀/備前手鉢 size:径23.5cm×径21.2cm×高さ13.5cm ¥300,000)

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新春特別企画~巨匠たちの器展~2

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

本日の更新は巨匠たちの器展第二弾としまして、

藤原 啓先生の備前丸皿をご紹介します。


この作品は土味や黄胡麻の味わいなど晩年の特徴がよく出ています。

特筆すべきはやはりカラリと焼き上がった渋い黄胡麻です。

先日ご紹介させて頂いた金重陶陽先生の角皿の黄胡麻とよく似ていますね。

胡麻の性質としては窯での焼成中にはゲル状に近くなっており、

それらが集まって厚みを増した部分が黄金色の溜まりになります。

両作とも黄土色の胡麻を下地にこの黄金色のグラデーションが乗っていますね。

この厚みに変化をもたせた胡麻に、更に焦げや土肌の露出などの変化が加わり、

今回の作品のようなとても立体感がある色合いの胡麻が完成します。

製作時期はかなり異なる二枚の作品ですがとてもよく似ており、

大変親密で合作が多かった陶陽啓両先生らしい縁を感じます。

 

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この黄胡麻は雄先生にも受け継がれていきます。

 

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高台は幅広で高く削り出されており啓先生らしいです。

 

(藤原 啓/備前八寸皿 size:径24.3cm×径24.1cm×高さ5.3cm ¥150,000)

作品の詳細な画像などは下記までお問い合わせ下さい。


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新春特別企画~巨匠たちの器展~1

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

本日より当ブログで新春特別企画と題しまして、巨匠たちの器展を開催させて頂きます。

人間国宝から無形文化財の巨匠たちの素晴らしい器をご紹介させて頂きます。


本日の第一弾は金重陶陽先生の備前角皿をご紹介致します。

本作は最晩年よりも少し前、昭和30年前後の作品であると思われます。

金重陶陽先生の作品に共通することですが、作品に「ここを見ろ!」という主張がなく、

それでいて俯瞰ですぐに金重陶陽先生の作品だな、と思わせる美しさが備わっています。


胡麻そのものの色合いの良さ、粒の細かさ、全体で見る掛かり方。

端々に感じられる非常に丁寧な仕上げ、そして堅くなり過ぎないように考えられた歪み。

きめ細やかで上品な土味と、朽ち枯れていく儚さを感じさせる石はぜ。

高い技術や心構えから生まれる優美さと、土味の幽玄なる侘び寂びが渾然一体となっています。

優美さと侘び寂びが表裏一体となって、不必要な存在感や主張を打ち消しつつ、

素晴らしいバランスでおくゆかしき金重備前を作り上げています。

 

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からっとした清潔感のある胡麻は、使用する食材を引き立てます。

 

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僅かに歪んだその造形が、丁寧な作りの中に奇をはらませて独特のリズムを作っています。

 

(金重陶陽/角皿 size:径21.9cm×径21.5cm×高さ3.5cm 晃介識箱製作中)
作品の詳細な画像などは下記までお問い合わせ下さい。
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(金重陶陽/角皿 size:径21.9cm×径21.5cm×高さ3.5cm  売約済

晃介識箱製作中

作品の詳細な画像などは下記までお問い合わせ下さい。


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生誕100年特別企画 中村六郎H氏コレクション8

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

今日は生誕100年特別企画 中村六郎H氏コレクション展のラストを飾る、

素晴らしい窯変の出た扁壷徳利をご紹介したいと思います。

前回のテーマでは「守破離」の中の「破」をテーマとして、

名人が晩年独自の境地を花開かせる前の、芽吹きが感じられる作品となっております。

 

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金重陶陽先生を始めとする金重一門伝統の扁壷徳利の造形に近いです。

しかしぽってりとした膨れ方や菱形に近いバランスなど独自のアレンジが加えられ見事です。

 

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肩口には線文がしっかりと刻まれています。

晩年の扁壷造形になるとこの線文はオミットされるのでとても新鮮です。

 

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こちらが真横から見た写真です。

金重一門の横に広い楕円形の造形とは違う、中村六郎先生オリジナルのバランスが採用されています。

 

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濃厚な灰被り窯変に冴え返る緋色が見事です。

 

これにて生誕100年特別企画は終了となりますが如何でしたでしょうか。

この作品よりももう少し前の扁壷徳利は横に広く楕円形の造形でした。

こちらはやや広がって菱形になっており、

中村六郎先生独自のあの扁壷型へと変化が始まっているように感じます。


中村六郎先生は生涯を通じてかなり作風を変えられており、

こうして見比べることで、改めて様々な違いを発見することが出来ました。

高位に鎮座するを由とせず、絶えず努力を続けられた方なのではないでしょうか。

それ故に亡くなられた今でも作品に宿った熱は冷めず、

未だに様々な人を魅了し続けているのだと感じました。

名人の弛まぬ努力にただただ畏敬の念を抱くと共に、

お酒への深い愛に驚かされるばかりです。

生誕100年特別企画 中村六郎H氏コレクション7

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

今日は昨日に引き続き、さり気ない土味の中に土の生命力の発現が見られる徳利です。

一見するとまるで金重一門のような素晴らしい紫蘇色が出ています。

陶陽先生に窯焚きを褒められた、自作の酒呑を差し出せば叱られた、

などなど六郎先生もまた金重一門に縁の深い方です。

郷里に名を轟かす名工である金重陶陽先生に憧れ、

その背中に追い付きたいと弛まぬ努力を積み重ねてこられたのでしょうか。

有名な守破離という言葉がありますが、

今作はまさに晩年独自の境地に至る前の「守」の段階の秀作ではないでしょうか。

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抜けはオレンジ、その周りは濃厚な紫蘇色。

僅かに光を孕んだその肌は、数寄者の心をときめかせる最高の柔肌です。

 

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ころんとした可愛い蕪型です。

晩年はこのテイストはあまり見られなくなったので貴重です。

 

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吸い付きたくなる、もしくは吸い付いてくる。

そんな言葉が思い浮かぶ素晴らしい口造り。

口縁部には使いやすさと同時に色気を求められますが、見事にその欲求を叶えてくれますね。

 

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腰から下はよく焼けて焦げ胡麻が出ています。

 

如何でしたでしょうか。

今作は箱の状態などから見て晩年よりもやや前の作品です。

これよりも前は鉄分が多く黒っぽい焼き上がりの土味が多いです。

この頃をターニングポイントとして破と離へと繋がっていきます。

次回は六郎先生の特別展のラストを飾るに相応しい「破」の徳利をご紹介致します。

生誕100年特別企画 中村六郎H氏コレクション6

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

今日は徳利第二弾ということで三角徳利をご紹介したいと思います。

窯変やカセ窯変のような強烈なインパクトは無いものの、

ねっとりとした土味という備前の醍醐味を楽しめる作品になっています。

 

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このしっとりとした土味は、使い続けるうちにお酒で更に磨きがかかりそうです。

 

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胡麻なども使用するうちに滑らかになってきます。

何年もしようしていくと備前らしいガサガサした肌も川の丸石のごとくスベスベに。

 

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蕩けたような土味は極上の肴です。

中村家の三角は肩の曲線や角度が素晴らしいですね。

 

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前述のあばた高台にもしっかりと焼きが入っています。

スアナ付近に寝かせて焼いたのでしょう。

 

如何でしたでしょうか。

派手さはなくとも毎日使いたくなる、そんな味わいを持つ徳利です。

記事を書いていてふと備前にあるお寿司屋さんなんかで出てきそうだなぁ、と考えておりました。

次回の蕪徳利もさりげない派の素晴らしい作品ですのでお楽しみに。

生誕100年特別企画 中村六郎H氏コレクション5

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

今日からは中村六郎先生の徳利をご紹介していきたいと思います。

本日の第一弾は珍しい緋襷の瓢徳利です。

 

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下膨れの袋のような独特の造形は流石です。

濃い緋襷が全面に出ておりとても美しいです。

 

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裏面の緋襷はやや少なめになっておりメリハリがあります。

 

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六郎先生の瓢の特徴である糸巻きのようになった首。

首の石はぜと相まって極渋の景色です。

 

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灰を敷いてから制作されることで生まれるあばた高台も六郎先生の特徴の一つですね。

 

名人中村六郎先生の緋襷瓢徳利、如何でしたでしょうか。

さりげない立ち姿の中に何とも言えない色気がありますね。

どのパーツも何気ない作風でいて、何十年の間に磨きぬかれた技術によって成し得ています。

どれほど多くの時間を酒と陶芸に割いたのか。

果てしない道程を経て、「名人」というの言葉の中身を手に入れられたのですね。

生誕100年特別企画 中村六郎H氏コレクション展4

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

今日は中村六郎といえばこれを思い浮かべる方も多いと思われます。

緋色の甘い土味が出たカセ胡麻の酒呑のご紹介です。

この作品は先にご紹介させて頂いた3点の酒呑より少し時代が古く、

作行の変化なども見比べて頂けると面白いと思います。

 

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熟れた柿のような見事な発色です。

甘い土味はお酒の味わいを何倍も引き上げてくれそうです。

 

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カセ胡麻のモスグリーンの深い味わいが素敵です。

この渋いカセ胡麻があればこそ土味もまた輝いているように思います。

 

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先の三作に比べて口縁のうねりがやや大人しめになっています。

 

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こちらが高台です。やはりこちらの動きも先の三作よりもどことなく穏やかですね。

グルリと円を書いた後に切れの良い箆離しが見事です。

 

如何でしたでしょうか。

中村家の冴え返るような見事な緋色の源流がここにあります。

酒に濡れる事でより見事な緋色となる本作は、

ゆったりとした造形と合わせて最高の使い心地となるでしょう。

生誕100年特別企画 中村六郎H氏コレクション展3

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

お盆休みではたくさんのお客様にお話を伺うことが出来て素晴らしい時間を過ごせました。

酒器コレクターの方もブログ記事を見て早速駆けつけて下さりとても嬉しく思います。

本当にありがとうございます。


さて、今日は濃厚な窯変が二つ続いたのでさっぱりとした緋襷酒呑をご紹介したいと思います。

中村家の緋襷の特徴として太い藁の束を豪快に一周巻きつけたものがあります。

六郎先生の野趣溢れる造形に豪快な緋襷がとてもよく似合います。

 

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見どころが多く正面を迷います。色んな面から楽しんで頂けます。

 

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藁の束をギュッと巻きつける様子が浮かんできます。

中村六郎先生の作品は動きや景色がダイナミックでつい擬音ばかり使用してしまいます。

 

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吸い込まれそうな見込みです。

よく動いている特徴的な口縁はほぼ全て緋襷でコーティングされていて使いやすそうです。

 

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力強い高台には束巻き付けが本当に似合います。

この動き、表現するならやはり「ぎゅむっぎゅむっぎゅむっ」でしょうか。

鋭い削り口は見ていてスカッとします。

 

あっさり薄口を狙って書いた緋襷酒呑ですが、如何でしたでしょうか。

やはり記事に起こしてみると緋襷であってもかなり濃い口の作品であることが再確認できました。

女性的な優しい緋襷のイメージを覆す益荒男緋襷。

是非川口陶楽苑の店頭にてお楽しみ下さい。

生誕100年特別企画 中村六郎H氏コレクション展2

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

今日は昨日に引き続き中村六郎先生の素晴らしい酒盃をご紹介したいと思います。

香り立つような色気のある作品で、酒盃にしか出せない艶っぽさがたまりません。

見ているだけでお酒の馥郁たる香りを思い出してしまいます。

 

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正面には蕩けそうな緋色とくっきりとした隈取りが。

ここでは灰被り窯変のコントラストが強い景色が楽しめます。

 

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正面から見て左側面です。こちらは灰被りがやや浅くなりうぶな焼き肌へと変化する布石になっています。

緋色とカセ胡麻が楽しめます。

 

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こちらが背面です。綺麗に灰被り窯変とカセ胡麻とがフィフティ・フィフティで切り替わっています。

 

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正面から通してみた見込みです。中村六郎先生らしい色気のある口縁です。

達人の指が濡れた粘土をヌルリと滑る様子が想像できます。

この造形はお酒の色の変化をたっぷり楽しめそうです。

 

如何でしたでしょうか。

今日の酒盃はまさに使うための景色を三段構えで備えており、

飽きさせることなく楽しませてくれそうな賑やかな作品ですね。

土味、灰被り窯変、カセ胡麻、緋色と自分だけのお気に入りのパーツを見つけて頂きたいです。

さらに高台にはこってりと焼けた極上の灰被りもありますので、

是非川口陶楽苑の店頭にてお楽しみ下さいませ。

生誕100年特別企画 中村六郎H氏コレクション展1

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皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

中村六郎先生の生誕100年の節目に本日よりブログ特別企画として、

「生誕100年特別企画 中村六郎H氏コレクション展」を開催したいと思います。


当店より沢山の作品をお買い上げ頂いたH様より中村六郎先生の名品をお預かりし、

日替わりで川口陶楽苑のブログにてご紹介させて頂こうと思います。

本日はその第一回目ということで黒く輝く灰被り窯変がまぶしい酒呑のご紹介です。

 

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こってりと焼けた黒上がりの最上級の窯変で、隈取りもしっかりと出ています。

 

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美しい緋色に偶然にも金彩が重なる事で、緋色の抜けが微妙に輝いてパールのようです。

 

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左右それぞれに転がした際の他作品との接着面による小さな丸抜けがあります。

 

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「ギュムッギュムッギュムッ」と音が聞こえてきそうな力強い高台の削り。

晩年期の円熟した陶技の中にも力強さがしっかり感じられます。


究極の窯変を宿した中村六郎酒呑、如何でしたでしょうか。

数年前に当店よりH様にお買い上げ頂いた作品ですが、

改めて見ると見事な窯変に偶然金彩が重なり唯一無二の景色へと進化しているのが分かります。

見込みにも素晴らしい緋色が出ていますので是非川口陶楽苑の店頭にてお確かめ下さい。

明日以降もお預かりした素晴らしい作品をご紹介していきますのでお見逃しなく!

皆さんこんにちは、この企画展も第七弾ということで、今回で最後のペアとなります。
様々な作品が出揃った本企画展の最後を飾っていただくのは、安倍安人先生と末田恵先生のペアです。
安倍一門といえばその特徴的な胡麻ですので今回は胡麻にクローズアップしたいと思います。

IMG_0019.JPG安人先生の徳利は彩色備前、末田先生の酒器は伊部手となっております。
末田先生の作品はとても細やかさや、丁寧さがあります。
むしろどこか磁器にも近しい、清潔感や滑らかさがあります。

IMG_0056.JPGまた、安人先生の徳利もご覧のとおりの豪華絢爛さですが、実物は意外に派手すぎず上品にまとまっています。
いつも思うのは日本画などで用いられる金の色彩のように、金であって輝いてはいるが「渋い」という感想です。
もちろん赤や青などにも目がいきますが、あくまで胡麻が主役であり金は名脇役に徹しているように思います。
そこで末田先生の作品を見返してみると、やはり胡麻が景色の主役であり、黒い伊部手の肌はあくまで脇役であります。

IMG_0051.JPGしかし共通項として胡麻が主役となっておりますが、お二人の胡麻は大分違ったものとなっています。
安人先生の胡麻はあくまでも濃厚で、部位ごとに濃さや色合いが違い、油絵のごとくやや隆起しています。
末田先生の胡麻はどちらかと言うと胡麻と器肌に高低差はなく、胡麻自体もサラサラとした液体のようなイメージです。
安人先生の胡麻が油絵であるなら、丁度伊部のきめ細かな肌と合わせて水彩画のようにイメージしております。

改めて胡麻だけを比較してみてもかなりの違いがあり、驚いております。
お二人とも印象は違えど胡麻をメインに据えて、絵画のように緻密に構成されております。
まるで陶のキャンバスに炎でペイントしていくようですね。
そこに立体としての面白さも加わってくるのでしょうか。
記事を書き終えて、安人先生の「焼物なんだから焼かないと」という言葉が脳裏に蘇ります。

さて、今回で縁展も最終出展となりますが、如何だったでしょうか。
コンセプトとして「見比べて新たな発見を」として企画しましたが、皆様に新鮮な驚きをお届けできたでしょうか。
窯を作って作品を詰める時に、窯焚きごとに作家さんはちょっとずつ位置や作品の土を入れ替えるなどするらしいです。
微妙に変えていくことでその窯の性質や、使用する土のポテンシャルを浮き彫りにするようです。
ファンとしても作品を年代ごとや、それぞれの関係性で見比べてみて、
その時その時の作家さんの心の動きを追って見るのも面白いかも知れませんね。
それでは新春企画展お付き合いいただき誠にありがとうございました!

作品情報:安倍安人 彩色備前瓢徳利(共箱) サイズ口縁2.9cm×胴径9.8cm×8.8cm×高さ15.0cm SOLDOUT
             :末田 恵  伊部酒呑(共箱)      サイズ径6.8cm×6.6cm×高さ5.8cm   価格1万8千9百円 SOLDOUT

詳細な画像やご質問等ございましたら下記までご遠慮なくお申し付け下さいませ。

Tel 0869-67-2210 Fax 0869-67-2220
川口陶楽苑へのメール
皆さんこんにちは、今日は藤原雄先生と稲荷先生と岡田先生の作品のご紹介となります。
どれも単純明快をモットーとする作品ですので、シンプルに楽しめるものとなっているのが特長です。

IMG_9820.JPG皆さんは藤原一門と聞くと何を思い浮かべますか?
僕は「牡丹餅」「ボタ」を一番に連想します。
上記の写真でも、すべての作品にボタが使用され、作品にアクセントを与えています。
ボタの使い方にとてもこだわりを感じる一門であると思います。
どの作品においても配置を工夫し、酒呑であれば口当たりを良くする口縁と景色となる見込みに配置する。
徳利や壺であれば昇り来る朝日をそのまま焼付けたように堂々と真正面に配置する。
皿などであれば一枚のキャンバスに見立てて自由闊達なボタの絵を披露する。
このように藤原一門のボタの使い方は非常に多岐にわたり、尚且つセオリーがしっかりと存在します。

IMG_9825.JPGこの雄先生の徳利は真正面にドーンとボタが配されています。
やや茶色がかった景色と合わせて、まるでタヌキのようでもあり何とも可愛らしいです。
きっと使いどきにはボタに酒が染み込み、味わい深い色合いへと変貌するでしょう。

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少し分かりにくいかも知れませんが、この酒呑にもしっかり口縁にボタが配置されています。
胡麻で埋もれて口当たりが悪くなるのを防ぎつつ、胡麻との対比を生み出し景色として楽しめるようになっています。

僕はこのボタへのこだわりはお酒好きで知られた啓先生が関係しているのではと思います。
出版関係のお仕事を辞して郷里に戻り、40歳にして備前焼というものに触れる。
そうして生まれた藤原備前に、「酒豪」としてのファンであり使い手としての意見を吹き込み昇華する。
そうして生まれたものが今でも脈々と受け継がれているように思います。

作品情報:藤原 雄 備前徳利(共箱) サイズ口縁3.3cm×胴径9.1cm×9.0cm×高さ13.3cm 価格15万円
             :稲荷 作 備前酒呑(共箱) サイズ径7.5cm×7.5cm×高さ5.4cm           価格1万8千円
             :岡田 輝 備前酒呑(共箱) サイズ径6.8cm×6.8cm×高さ4.9cm           価格2万5千円
(※商品名をクリックしていただくと川口陶楽苑のHPの商品ページへ移動します) 

詳細な画像やご質問等ございましたら下記までご遠慮なくお申し付け下さいませ。

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皆さんこんにちは、今日は伊勢崎淳先生と晃一朗先生による黒作品共演となります。
晃一朗先生は独立後に自分専用の窯や土で作品を手がけておられるので、
同じ「黒作品」でも淳先生とはかなり違ったアプローチとなっています。
更に本日の作品は先日HPにUPしました引出黒酒呑となりますので、
同じ黒でも見比べてみると様々な違いがあり面白いですよ。

IMG_9456.JPG両方共に横に寝かせて焼き上げられた作品で、虎の縞模様のような景色となっています。
背中に積もった松割木の灰がある程度集積して、水滴の如く重力に引っ張られて滑り落ちたものです。
それが作品の真正面に集まり、つららのように球体を作っています。
また、接地面に対してくっつかないように、貝殻を置いて空間を作っています。(貝跡とも呼ばれる特徴的な景色)
淳先生の接地面はボールの右脇部分の白い箇所、晃一朗先生は横縞模様の先端の白くなった箇所がそうです。

ここで見て頂いても分かる通り、淳先生の引出作品は胡麻がかなり透明化しております。
おそらく両作品ともに松割木のみで焚かれたのですが、晃一朗先生の方は金の絵の具のように、
淳先生の方は透明化してまるで琥珀やべっ甲のようになっています。
では、更に近づいて見てみましょう。

IMG_9475-horz.jpgいかがでしょうか、近寄ってみるとかなり違いがはっきりと分かります。
晃一朗先生の胡麻を見ても分かる通り、元々土と灰では伸縮率が違うので貫入が入ります。
それが引出技法によって更に細かな貫入となり、まるでクリスタルのように変化しています。
対する引き出さない胡麻の濃厚な景色は、涼やかな黒のキャンバスに描かれた金の絵の具とでも言うべきです。
どちらもそれぞれの良さがあり、黒作品の奥深さを物語っていますね。

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作品情報:伊勢崎晃一朗 黒徳利(共箱)      サイズ口縁4.4cm×胴径7.8cm×7.7cm×高さ17.3cm 価格3万6千円
             :伊勢崎 淳 備前引出黒酒呑(共箱) サイズ径7.1cm×7.2cm×高さ6.7cm    価格13万円  SOLDOUT
(※商品名をクリックしていただくと川口陶楽苑のHPの商品ページへ移動します) 

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皆さんこんにちは、今日は第四弾のご紹介となります。
今までとは少し趣向を変えて、茶席ということで酒呑を煎茶碗に見立ててみました。
高力先生の酒呑は背の低いタイプと高いタイプがありますが、
今回の背の高いタイプは丁度煎茶碗にピッタリの大きさですので閃きました。

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本当は木製の茶托など用意できればよかったのですが、今回は間に合わず。
背の高い酒呑は煎茶碗にピッタリだと思いますので、もし良かったら見立てで使ってみてはいかがでしょうか。
お酒は呑まないので酒呑はちょっとという方でも、煎茶碗としてコレクションされるのもいいと思います。

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この緋襷の酒呑なのですが、もぐさ色の土味とはまさにコレ!といった見事な色合いになってます。
やや黄色味を含んだ柔らかな白色は、まるで食べれるんじゃないかといつも錯覚してしまいます。
緋襷の濃厚な発色や土味の照りがカラッとした雰囲気を加味し、
お茶の緑がなんとも似合いそうな景色を作り出しております。
器自体が厚手で冷めにくいのもポイントです。

作品情報:金重素山 備前宝瓶(有邦識箱) サイズ径10.3cm×径8.7cm×高さ8.7cm 価格33万円
             :高力芳照 備前酒呑(共箱)    サイズ径6.7cm×6.5cm×高さ6.3cm   価格1万5千円 SOLDOUT
             :高力芳照 緋襷酒呑(共箱)    サイズ径7.0cm×6.8cm×高さ6.4cm   価格8千円 

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