先日入荷した森一洋先生の作品の中から、今日はこの作品をご紹介します。
写真ではライティングのせいでライトブラウンのような色合いになってますが、
実際にはダークパープル、暗めの濃い赤紫のような色合いになっております。
そう、ちょうど一枚目の写真に合成した文字のような色です。
さて、ここで疑問が一つ浮かんだ方。さすがです!!
この徳利、一洋先生の「備前徳利」なんですよね。
ということは、明るいキャラメルブラウンと真っ白な土味がベースの作品のはず。
どうして暗くて濃い赤紫なんだ?って疑問が浮かんで参ります。
実はこの徳利は黒備前と備前のハイブリッド、中間作品なんです。
塗り土(鉄分の多い土を液状にしたものを作品に塗ること)しますが、
成分と焼成時の温度管理によって紫に発色したのです。
この作品はその紫の色合いが劇的に渋いです。
非常にキメ細やかな黄胡麻と、塗り土の影響を受けた黒い緋襷も紫の肌と相性バッチリです。
ここら辺の一点の変化が全体の変化に繋がり、組み合わせが無限に広がるところは
陶芸の最高の楽しみであり、何十年何百年と愛される所以なのではないでしょうか。
この徳利一本丸々がまた一点となり、備前全体へと影響を及ぼすのが楽しみです。
その変化の橋渡しは僕たち商売人の楽しみでもありますから。
size:口縁3.3cm×胴径10.6cm×10.5cm×高さ12.3cm
price:21,000円
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