皆さんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
段々と涼しくはなってきましたが、まだ暑い日が続いております。
この季節、くれぐれもお体にはお気を付け下さい。
さて本日は小西陶蔵先生の窯変が渋い備前水指が入荷しましたので、ご紹介させて頂きます。
小西先生らしい穏やかさの中に、鋭い陶技が光る作品です。
とくに耳の造形やサイズが非常に秀逸で、中央が膨らんだ造形にぴたりとハマっております。
それでいてムクりと立ち上がるような、またはググっと座り込むような……。
このなんとも形容しがたい動き、流れ、バランスは見ていてとても楽しいです。
焼成も味わい深い赤茶色の肌に、極上の窯変が発現しております。
胡麻と灰かぶりのジューシーな窯変は、まるで袈裟のように本体にかかっています。
抜けからはねっとりとした土味が顔を覗かせています。
ここからは個人的な話なのですが、いつも水指を見る時に気になるのが指跡というか
底部の轆轤から引き離す時の指を置いていためくり跡が個人的に好きなんです。
最後の仕上げというか、ただ引き離す為だけに存在するんじゃなく全体をグッと引き締めている。
作業の工程であるがまさしく美であるって感じでしょうか。
個人的にはそんな感じがして、見ていて飽きません。
この水指の指跡もグググと力強く、それでいて全体のアクセントというかひょうきんなんですよ。
本当に色々と素敵な水指です。
size:幅19.2cm×高さ19.4cm
price:95000円