皆さんこんにちは、備前地方はまだまだ暑く夏は終わりそうにありません。
こんな暑さの中で窯焚きとなると考えただけで日焼けしそうです。
さて、そんな暑い日々に負けないホットな話題が飛び込んで参りました。
なんと金重剛先生が新しい窯を築き、何点か窯出しをされました。
その窯というのが非常に変わった窯で、登り窯の機密室部分を取り出して独立させたものらしいです。
分類上は穴窯になるらしいですが、他に類を見ない独特の窯だそうです。
サイズとしては幅が30cm、全長2m程の非常に小さな窯です。
山の傾斜を利用してそのまま溝のように掘って、上蓋には鉄板を使ったという何ともダイナミックな窯です。
今回はこの窯で焼き上がったばかりの備前酒呑を二点(備前酒呑A 備前酒呑B)譲って頂きました。
1100℃から1150℃までで焼き上げたしっとりとしたカセ胡麻が特徴の作品となっています。
土はもちろん寝かせて熟成させており、松割木100%で焼き上げた「金重備前」らしい一品です。
剛先生は金重一門として「カセ」と「窯変」を追求せねばという使命感にも似た気持ちを持たれているようでした。
父である道明先生を通じて、帰巣本能のようでもある、備前焼に対する強い意識が感じ取れました。
剛先生本人が備前ファンと同じく備前のカセに魅了されているからこそ可能である、
カセのための窯を作る行動力、そして窯変を狙っていく意識の高さは本当に頼もしいと感じます。
使い込めばどんどん味の出てくる見事なカセ胡麻と窯変を期待せずにはいられません。
※金重 剛先生より写真を頂きました。
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