皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。
今日は前回の記事に引き続き、森本良信先生の新作をご紹介致します。
今回は奥高麗を目指して制作された無地唐津になります。
大らかで簡素な作りに薄い釉掛けが施してあり、無作為の中に雅味溢れる酒呑です。
ざっくりとしていますがキメの細かな土をじっくりと焼き締めてあり、
薄めに流し掛けられた釉薬による貫入もあってよく育ちそうです。
狙っている唐津作品に合わせて土も釉薬もきっちり研究調整されています。
この強いこだわりが森本先生らしいです。
薄い釉掛けの中に一段濃い釉垂れがあり、景色に変化をもたらしています。
口縁は薄くシャープであくまでも質素に仕上げられており、それに伴って使い味も良さそうです。
やや赤みを強く帯びた枇杷色は何とも渋いですね。
こちらも薄い釉掛けの中に濃い釉垂れが。
厚みにあわせて程良く貫入が入っており、あっという間に変化しそうです。
森本先生の新作無地唐津酒呑、如何でしたでしょうか。
備前の徳利唐津の盃という言葉があるくらい、唐津酒盃は味があって良いですね。
とくに本作はたくさんの茶人を魅力した奥高麗の力強い作風を目指して、
とにかく薄く質素で作為を感じさせないように仕上げられており、
言葉で表現すると難しいのですが古陶磁が持つとても良い意味での無個性さ、
作者のニオイを感じさせず、作品自体が発するパワーで魅せてくる感じに近いものがあります。
唐津特有の育ちの早さもあり、使っていて楽しい作品であると思います。
(森本良信/無地唐津酒呑左 size:径7.3cm×径7.2cm×高さ5.8cm price:売約済)
(森本良信/無地唐津酒呑右 size:径7.6cm×径7.4cm×高さ6.0cm price:売約済)
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