皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。
9月も下旬となり、やっと朝夕は涼しさを感じれるようになって参りました。
そんな9月の窯出しラッシュの中から、本日は森本良信先生の「注壷」シリーズをご紹介します。
注壷とは「チュウコ」と読みますが、そのまま台付き壷に口の付いた造形となっており、
壷故に立体造形として見ても非常に見応えがある器となっております。
特に斜め上からの景色は何とも素晴らしく、窄まった口縁部と注ぎ口の細工、
そして何より内側のカーブに合わせた釉調の変化が誠に面白い作品です。
今回は枇杷の美しい井戸と鶏龍山を思わせる侘びた絵刷毛目をご紹介します。
釉薬と胎土の伸縮率の違いによって貫入が生まれますが、
そろばん珠造形でより変化が生まれています。
仕上げの釉薬の流れるような掛かり方と細かな貫入が本当に見事です。
柔らかな枇杷色も美しく、それでいて華やかさよりは枯れた味があり取り合わせやすいです。
僕の大好きな角度からの写真です。
そろばん壷としての美しさ+井戸としての釉薬の美しさ+片口としての味わいの相乗効果が最高です。
こちらは絵刷毛目の注壷です。
大胆な筆使いの唐草文様は良い意味で稚拙にしてあり、無邪気差の中に侘び心を忍ばせます。
細かな稲わらを束ねて刷毛にして白化粧を施してあり、
これによってムラがあり薄手で勢いのある化粧掛けが可能になっています。
こちらも上から覗くと素晴らしい景色です。
内側のみグレーの釉薬を施しており、お酒に何かを投影するのもまた粋ですね。
森本良信先生の新作注壷シリーズ如何でしたでしょうか。
壷としての美と器としての景色が見事に融合しています。
なんと小壺として花を活けても使えるようにも設計されているそうです。
森本良信先生の刷毛目や井戸の盃湯呑等も入荷していますので、
また随時このブログでご紹介できればと思っています。
(森本良信/井戸注壷 size:径12.2cm×径11.0cm×高さ8.9cm price:売約済)
(森本良信/絵刷毛目注壷 size:径13.0cm×径11.5cm×高さ9.0cm price:売約済)
(※造形上注ぐ際にお酒が垂れやすくなっています、拭き取ったり器に馴染ませるなどしてお使い下さい)
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