伊勢崎晃一朗 作 備前掛花入

 皆さんこんにちは、暑い日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか。
日本各地で40℃に迫る勢いで暑い日が続いております。
熱中症のニュースも見かけるようになりましたので、外出の際などはくれぐれもお気をつけ下さい。

 さて、そんな暑い日にはドーンと大きい耳付きの花入だとちょっと暑苦しいな、
備前登窯の温かみのある色もいいけど夏はちょっとな、なんて思っておられる方もおられるでしょう。
そこで今日は備前作品でありながら涼し気な伊勢崎晃一朗先生の備前掛花入をご紹介します。

 チューブ上に成形した後に、ぐにゃりと捻って動きにアクセントを付けた作品です。
なによりも穴窯の華やかな色合いが、スリムなボディにとても良く似あっていますね。
水分の関係で発言すると言われている白いカセ胡麻が何とも爽やかで素敵です。
その白いカセ胡麻に合わせるように赤茶色の肌と濃厚な黄胡麻も、
重厚感のあまりない軽やかな雰囲気があります。

岩本先生のところで頂いてきた紫の綺麗な花が何とも涼感漂う色合いで素敵です。
掛花入には大きな花入や花器のような迫力や重厚感はありませんが、
すっと目立たぬところにいるがふと目を引くさり気ない自己主張がありますね。
壁にさり気なく涼を忍ばせて不意に眼福を得るというのも暑い夏には良いかも知れません。

[ 伊勢崎晃一朗 作 備前掛花入 ]NEW2011/06/29 16:00