今日は備前でも雪がぱらつき、とっても寒い一日でした。
明日以降も強い寒波が予想されているようですのでご注意下さいませ。
さて、今回は金重素山先生の面白い作品をご紹介させて頂きます。
素山先生の力強い轆轤捌きが感じられる水屋甕です。
堂々としていて心地良い張りのある胴と、その力強い胴に合わせた優しい口縁。
全体的に見て非常にバランスの取れた作品となっています。
凹ませたり歪ませたりすること無く、シンプルかつストレートな表現が心に響きます。
耳もどこか愉快な作りで、ホッと心を和ませてくれる仕上がりです。
張り詰めているようでいて、しっかりとリラックスしている部分が設けられている。
素山先生の真骨頂でもあると思います。
桟切メインですが、口縁には虹のように金彩がかかりとても美しいです。
ねっとりとした金重の土味を十二分に楽しめる、ベストな味付け焼き加減ではないでしょうか。
胡麻で隠してしまうには勿体無い、そんな気すらしてきます。
上記の美しい土味と絶妙な造形が融合し、本当に贅沢で豪華な作品となっています。
このサイズの大物は大体はどっしりと飾りたくもなるものですが、
この作品はその艶めかしさ故に、何故かこっそりひっそりと愛玩したくなる魔性の魅力があります。
まるで極上の窯変を宿した宝石のような酒呑のように、ゆっくりと時間をかけて一人で楽しみたくなる、
本当に不思議で素敵な作品です。
size:胴径32.3cm×32.1cm×高さ23.3cm(有邦識箱)
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