石カミ、石ハゼ

 皆さん、こんにちは。
今日は石カミ、石ハゼと呼ばれるものについて少々書いていこうと思います。
https://www.tourakuen.jp/products_photo/377.jpg
まずは上記の当店URLの写真にて、中央やや左の小石が突出した部分をご覧ください。
これが石ハゼと呼ばれるものです。

 実はこの石ハゼ、見る人によっては意見が大きく別れます。
景色として鑑賞される方と、傷として敬遠される方です。
他の胡麻や緋襷に比べてなかなかデリケートとというか難しい景色です。
確かに仕入れて水漏れ検査をしたら石ハゼから水が漏れた、なんて事もありました。

 でも確かに石ハゼがアクセントとして機能しており、無いと寂しいだろうなと思える作品もあります。
原田拾六先生は太閤石と呼ばれる石を使った、大胆な石ハゼを発表されておりました。
同じ石ハゼでも、良いものと悪いものが存在する。
しかしその線引きはどこで行われているのでしょうか?
最近思うのですが、それは本当に微妙なボーダーラインなのだろうと思います。

 例え1cmの小石の場所違いでも「美しい」「美しくない」が大きく変動するのでしょうね。
傷と判断されるものを美点として愛でる事が出来る。
美点として判断されるものを傷として切り捨てる。
小石ひとつにも審美眼が求められる。
日本の美って本当に繊細で奥ゆかしいけど情熱的です。

[ 石カミ、石ハゼ ]雑記2009/11/04 15:12