皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。
当店のFacebookページでもお知らせさせて頂きましたが、
曽我 尭先生の窯出しがあり、酒器を中心に新作が入荷しました。
曽我先生は伊勢崎 淳先生の元での修行時代に古備前に恋い焦がれて、
文明の利器溢れる平成の時代に、まるでタイムスリップのように桃山時代を再現するに至ります。
恋焦がれる想いが触媒となって時代を超越する、それはまるで魔法の御伽話のようでもあります。
東京から単身久々井の山奥へと移り住み、窯からも工房からも桃山時代には無かったものを排除する。
便利な窯道具が多数発明され、更にそれらが使用されて数十年が経過して、
作品制作の常識に組み込まれてしまった現代で、ある意味愚行ともいえる大きな賭けに出ました。
熱を反射する特性がある耐火煉瓦は皆無、逆に熱を吸収する土壁のみで煙突すらもない。
勿論温度計も電動轆轤も、更には土錬機もなければ棚板もない。
異形とも言える窯を焚けば勿論見たこともないような反応が返ってくる。
そんな暗中模索の窯焚きも今回で六回目の窯出しとなりました。
「非効率的です、そうなんです、だから面白い」
そう語る曽我先生の顔には遂に桃山時代に至る魔法を手に入れたような笑みがあります。
今宵8時にその魔法の中から選りすぐりの酒呑を8点ご紹介したいと思います。
是非ご覧下さいますようお願い致します。