皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。
中国地方も梅雨入りとなり、昨晩は激しい雨が降っておりました。
ただ、まだ夜はそこまで暑くなく、本格的な夏到来はまだもう少し先なのでしょうか。
さて、本日は記憶に新しい森 陶岳先生の寒風新大窯の新作から2点、
壺と花入をお客様より拝見させて頂きましたのでご紹介させて頂きます。
記憶にも新しい寒風新大窯の作品で、今までの備前になかった新しい景色を宿した作品です。
規格外の大窯焼成によって発言した珍しい白胡麻などはニュースでも取り上げられておりますが、
今回拝見した作品でも焼き込まれていてもマットな肌や、紫色の不思議な胡麻が出ており、
古備前を髣髴とさせる表情と古備前でも見たことのない表情とが見事に入り混じっています。
当店ではご長男である森 一洋先生の新大窯作品を7月頃に販売させて頂く予定となっており、
今からどんな作品を拝見することが出来るのか非常に楽しみです。
見事な黒胡麻の出た壷で、シルエットは古備前の四耳壺や三耳壺の姿と重なりますが、
焼成は独特のものとなっており今回の大窯焼成の特徴である紫の胡麻が出ています。
底部には新大窯の窯印と喜寿の印が打たれています。
こちらは三角の花入で、さすが森 陶岳先生らしい力強い立ち上がりとなっています。
こちらもきめ細かい胡麻と丹念に精製した寒風土が見事な肌を形成しています。
通常であればよく焼ければ焼けるほど光沢を増す性質のある備前焼ですが、
これだけよく焼けていながら光沢は控えめとなっており大窯焼成の特異性を物語っています。