今日は伊勢崎淳先生の最新作の中から、黒徳利と黒酒呑をご紹介致します。
従来の登り窯による作品とは、まったく違った方向性を持つ穴窯の作品。
その中でももっとも独創性が感じられるのが、この黒の作品です。
酸化金属を混ぜ込んだ泥を、丁寧に塗って仕上げた宝石のような肌が最大の特徴です。
色むらを極力避けるようにして制作する淳先生らしい綺麗な仕上がりです。
黒は焼き締め作品独特の野暮ったさを払拭し、ラインをシャープに見せてくれます。
すっきりとした精悍なフォルムと、ラインを際立たせる黒は相性抜群ですね。
土臭さの抜けたドライな存在感は、近代的な空間ともマッチします。
ここら辺の新鮮さが、海外での淳先生の高い評価に繋がっているのではないでしょうか。
人間国宝というとどうしても堅苦しい、古臭い、重たいなんてイメージがあります。
しかし、淳先生こそ誰よりも新鮮で、軽々とした新しいスタイルの人間国宝だと思います。
新しい風が備前の時代にどう吹く荒れるか、とても楽しみです。
黒徳利size:口縁3.7cm胴径8.9cm×8.7cm×高さ14.1cm
黒酒呑size:胴径6.1cm×6.0cm×高さ5.9cm
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