皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。
年末の窯出しラッシュの最後を締めくくる、伊勢崎晃一朗先生の窯出しがありました。
個展でお忙しい中で、窯出ししたばかりの秀作を見せて頂きました。
これからブログで随時ご紹介していきたいと思います。
今回ご紹介する「裏・晃一朗」とでも呼ぶべきかなり変化球の酒呑です。
本日の伊勢崎晃一朗先生の新作第一弾はかなり変化球な酒呑のご紹介です。
あえて「らしさ」を出す事を避け、遊び心を重視して制作されたそうです。
碁笥底が多く、高台自体が付ける事が殆ど無い伊勢崎晃一朗先生ですが、
堂々とした高台がシャープな削り出しで付けられています。
造形全体でも晃一朗イズムを逆転させて制作されており、
どこか原田拾六先生を彷彿とさせるシルエットとなっています。
厚手に引き上げた後に胴と口縁で段差をつけており、
更にそこからアクセント程度に留めて箆削りをするという、
轆轤挽きと、箆などによる変形作業の比率が通常の作品群とは逆転しています。
口縁部も上から見ると緩やかな三角形となっており、
まるで茶陶や古陶を意識して制作されているかのようです。
伊勢崎晃一朗先生の作品の中にある様々なファクターを、
敢えて逆ベクトルにしてみた、まさに裏・晃一朗とも呼べる面白い酒呑です。
晃一朗先生のファンの方は表・晃一朗の作品群と見比べてみることで、
裏も表もそれぞれの作品の良い所が照らし出され、
そしてそれを通して晃一朗先生の作陶理念が浮かび上がってくるように思います。
左ぐいのみ
堂々とした高台に、三角の口縁は本格派茶陶の如しです。
右酒呑
接地面に施される貝跡も、いつもとは違い内側にあります。
造形理念が反転することで、焼成方法にも影響を及ぼしたのでしょうか。
(伊勢崎晃一朗/備前酒呑 共箱製作中)
写真左 size:径7.6cm×径7.6cm×高さ6.6cm price: 売約済
写真右 size:径8.0cm×径7.9cm×高さ6.4cm price: 売約済
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