皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。
本日の更新は金重晃介先生の新作扁壷徳利のご紹介です。
隈取りの出た灰被り窯変と並んで金重一門最上の焼きとされているカセ窯変の出た扁壷徳利です。
カセ窯変というのはカセ胡麻+灰被り窯変の略語のようなもので、
実際作品には柔らかいカセ胡麻と緋色、ゴツゴツと灰が隆起した灰被り窯変が同時に出ています。
カセ胡麻と緋色はやや低温度帯、灰被り窯変は高温度帯で取れるので、
ちょうど相反する二つの窯変が宿っていることになります。
これは窯の中の部屋と部屋との間の炎の通り道に設置されているからであり、
金重陶陽先生が窯焚きの効率をあげようと苦心の末に考案したという、
窯詰め方法によって生み出されたそうです。
金重陶陽先生、金重道明先生へと受け継がれてきた金重一門伝統の造形です。
表と裏ではガラリと景色が変わります。
この見所の多さと使用時の変化の多さがカセ窯変の最大の特徴であり、陶芸ファンに愛され続ける所以でもあります。
緋色の抜けの部分はぼうっと光を当てたようになってます。
物の影となって火が直接当たらず緋色が生まれており、炎の揺らぎが投影されているかのようです。
沢山の景色をご紹介させて頂きましたが、まだまだ紹介出来ていない部分が多々あります。
きっと使っていく内に更に色々な景色も発見できると思います。
土と焼きにおいて妥協を許さない金重一門だからこそ出せる景色豊かな作品ですね。
(金重晃介/備前扁壷徳利 size:径11.3cm×径10.3cm×高さ13.0cm price:¥250,000 )
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