皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。
今日は森本良信先生の新作特集第三弾として、六角酒盃をご紹介したいと思います。
六角酒盃は元来は黄瀬戸や瀬戸椿手などで制作された格式高い酒盃ですが、
これを備前で取り組むという事で森本先生らしいアレンジが加えられています。
本来の六角酒盃は型成形ですが、備前に合わせてあまりカッチリと堅くなり過ぎないように、
轆轤成形後に変形させてやることで全体のフォルムに柔らかな丸みを加味しています。
これにより品格のある六角造形に枯れた風情、朽ちゆき揺らぐ美しさが加わり、
ヴィンテージデニムのような独特の雰囲気を纏うに至っています。
六角なので面の美しさを味わう楽しみもあります。
伊部の方は垂れた黄胡麻が何とも言えない良い景色です。
緋襷の方の面がこれまた渋く、やや荒れた肌に緋襷の煮えや鉄分の滲みがたまりませんね。
森本先生は上から見た時の柔らかさに注目されており、堅くなり過ぎないように工夫されています。
緋襷の方も心地良いブレが生まれ、肌の細かな凹凸と相まって何とも枯れています。
森本良信先生の新作六角酒盃は如何でしたでしょうか。
森本先生は品の良さ+枯れ朽ちた渋さ=ヴィンテージ感を出すのが抜群にうまい人だと思います。
侘び寂びと綺麗さが絶妙なバランスで交じり合い一つの色気となっていますので、
時に曲線美が眩しい最新作のようにも、枯れた風情薫る何百年前の作品にも見えて不思議です。
(森本良信/六角酒盃)
左 伊部 size:径6.7cm×径6.3cm×高さ5.0cm price:売約済)
右 緋襷 size:径7.5cm×径6.8cm×高さ4.8cm price:売約済)
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