金重剛先生に会う!!後編

さて本日は金重 剛先生のインタビューの後編になります。
僕は元来のマイペース人間で、気が向いた時しか行動しないのですが、
どうにかこのインタビュー完結まで漕ぎ着けました。では後編になります。

僕「じゃあ剛先生が気になる、刺激を受ける現代作家さんはおられますか?」

剛「刺激?好きな作家さんとか?」

僕「そうです。備前じゃなくても良いんで誰か居ませんか?」

剛「じゃあ和仁(栄幸)さんかな。」

僕「なるほど。良くお話されてますもんね。どういった点が気になるんですか?」

剛「なんだろう?何か好きなんだよね。スッと心に染み入る味がある。」

僕「そうですね。家庭料理っていうか、故郷の懐かしい味っていうか…。」

剛「そうそう(笑)派手では無いんだけど、ずっと側に置いておきたいっていう感じ。」

僕「飽きないけど退屈しない、そんな感じがしますね。じゃあ『陶』以外で何かありますか?建築物とか自然の風景とか絵画とか…。何でも良いんで。」

剛「岩の形かな。植物もそうなんだけど、人の手が入らないから面白い。」

僕「文字通り自然って事ですかね。じゃあ休みの日とかに良く見に行かれてるんですか?」

剛「見に行ったりじゃなくて、ふと目に入ってくるのが良いね。」

僕「じゃあ休みの日は何されてるんですか?隠された趣味を教えて下さいよ。」

剛「いやー寝てるかな(笑)休みらしい休みは取らないしね。昼までゆっくりするとか。」

僕「なるほど。じゃあ最後に読者の方にメッセージ等あれば…。」

剛「どうしよう(笑)うーん、使ってもらって良さを分かってもらえれば…。是非備前焼は育てて頂きたいです。育てる事で完成だと思う。」

僕「お客様の手の中、食卓、茶席…。お客様の下で使って頂いて、作品は完成するんですね。」

剛「うん。育てる事によって完成します。あと、応援よろしくお願いします(笑)」

僕「はい(笑)じゃあ本当に有難うございました!あ、最後に好きな食べ物聞いて良いですか?」

剛「えっ?好きな食べ物?刺身かな。特に鰆の刺身がいいね。」

以上です。本当に長くなってしまったんですが、如何でしたでしょうか?
「このインタビューを通じて作家の心に触れていただければ…」なんて事は考えてません。
作家の方って本当に面白いから、ただ純粋に僕の好奇心からインタビューしました。
本当に変わった人ばかりなんです。でも、凄く人間臭い。
僕は作家さんって罪な人だなってよく思います。
何故かと言われれば、ヤキモノという魔境に次々に人を引きずり込んでるからです。
そんな人々だからこそお話してとても楽しいんです。
剛先生もまた素敵な罪な人でした。
朴訥で飾らない人柄が、作品そっくりで「人柄って出るもんだ」なんて考えてしまいます。
難しい哲学を持っている方もいれば、豪快な方、ミステリアスな方もおられます。
その強烈な人たち皆さんに、十人十色のドラマがあって本当に面白いです。
そんなドラマをこれからもご紹介出来れば良いなと思っております。
また覗いてやって下さい。それでは。

[ 金重剛先生に会う!!後編 ]陶芸家に会う2006/09/22 00:30