竹中健次先生にお会いしました

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皆さんこんにちは、いかがお過ごしでしょうか。
4月中頃の大雨や春一番で、庭の桜もすっかり葉桜となってしまいました。
汗ばむような陽気と合わせて、夏の訪れを感じずにはおれません。

さて、夏の匂い混じった陽気となるよりも少し前の4月初旬。
竹中健次先生の窯出しがあり、素晴らしい作品が焼き上がっておりました。
前に何度か工房へもお邪魔させて頂いたのですが、今回はなんと当店までわざわざ足を運んでくださいました。

今回はなんと淳先生の工房での修行時代からの付き合いでもある、
熊山方面の山土を混ぜ込んだ作品を見せて頂きました。
今までにない荒々しい肌や、胡麻と伊部手の暗めの色変化に竹中先生もとても楽しそうにされていたのが印象的でした。
様々なお話を聞いたので商品出品の際に、出来る限りお伝え出来れば良いなと思っています。

そして今日はそんなお話の中でも非常に印象深かったものを一つ。
基本的に竹中先生のようなベテランの作家さんになると工房にはスタッフの方(弟子)がおられることが常です。
複数のお弟子さんを連れて作業されている姿を目にすることもしばしばです。

ですが竹中先生はもうずっとお一人で活動されているのだとか。
とくに最もデリケートかつ大変な作業である窯焚きなどはご家族の方で交代で焚くらしく、
ご家族の方は温度計を外し諸現象に対してのリアクションを指示されるのみで窯焚きに臨まれるらしいです。
作業にせよ窯焚きにせよ、他者の手が入り己がコントロールを外れるのが嫌いですと仰っておられました。
そのためにわざわざ温度計を外して、情報や憶測から切り離した環境にしておられるらしいです。

このお話を聞いて、竹中先生の作品と人物とが自分の中でがっちりとリンクされました。
土のネバつきや粒子の粗さ、小石の含有量や伊部手の発色。
その全てにおいて抜かりなく感じられる作品には、全行程に作家の厳しい管理が行き届いているのだと察しました。
その管理への信頼度の高さが、竹中作品の安定感へと繋がっていくのだと確信いたしました。

竹中先生の新作も随時HPにもUPしていきますのでよろしくお願いします。
気になる作品がございましたらお気軽に当店までお尋ね下さいませ。

Tel 0869-67-2210 Fax 0869-67-2220
川口陶楽苑へのメール

[ 竹中健次先生にお会いしました ]入荷速報,陶芸家に会う2012/04/28 05:05