[手のひらの中の小宇宙 宝瓶・香炉展]石井不老 作 栗香合

 本日の更新は昨日と同じく香炉ですが、石井不老先生の香合をご紹介します。
僕はこの作品を見てまず感じたのは、なんという徹底した再現だろうかという事です。
備前は割と自然が豊かなところで、近くには栗の木なんかも生えています。
それが秋になれば緑色のトゲトゲの実がたわわに実ります。
その緑色は本当に鮮やかで、深い緑というよりもクリーミーな黄緑色だったと思います。
そして秋が深まるに連れてその実は茶色く変色し、だんだんと地面に落ちて冬を迎えます。
その時の落ちた実の中の栗の実はまさにこの作品通りの赤茶色で先端の尖ったような感じでした。
備前の色合いと緋襷を最大に利用して栗の赤茶色を表現する不老先生の徹底した手技には脱帽です。
眺めれば秋の風景が脳裏に蘇る、そんな小宇宙をその小さな実に内包した作品です。

size:幅7.0cm×5.3cm×高さ6.9cm
price:67,000円

作品のお問い合わせにつきましては下記までご連絡下さいませ。

Tel 0869-67-2210 Fax 0869-67-2220
E-mail : info@tourakuen.jp

[ [手のひらの中の小宇宙 宝瓶・香炉展]石井不老 作 栗香合 ]企画2010/11/27 16:46