人間国宝無形文化財等、備前焼の有名作家による個性溢れる作品を一堂に展示しています。



 

 

『金重 剛 特集』  11月15日(木)~12月15日(土)

 

金重 剛先生が伊部を離れ、久々井に来られて約5年という月日が経ちました。
現在の心境や作陶に対する想いなど、お話を伺って来ました。

参考出品の茶碗  

今回参考出品して頂いている茶碗は今までの剛先生の作品と全く雰囲気が異なりますが、 どのように出来上がったのですか?

「前々から考えてはいたんだけど、なかなか出なくて窯詰めの仕方を変えたり焼き方を変えたり。
窯変と同じやり方なんですけど、焼く前から灰を被せて、下半分は砂に埋めています。
焼き切ると灰が溶けて汚くなるので、温度は低めで。
その変の加減がすごく難しかった。
温度を見極めるのに時間がかかりました。」

参考出品の茶碗
 



何度も試行錯誤されたんですね。

「10回ぐらいやったかな。」

黒と赤のコントラストがとても目を引きますね。

「あれは夜明けの空のイメージですね。
夜が明けて明るくなる時の、あんなイメージなんです。」

  剛先生の工房にて
   
剛先生の工房にて



窯出しされた作品たち  

先生は毎朝、朝日を撮影されていますけど、あれは日課なんですか?

「そうそう。こっち(久々井)に来てから。
あれをやらないと何か気持ち悪いんです。
毎朝ジョギングする人いるじゃないですか。
走らないと気持ち悪いみたいな、あんな感じです。」

窯出しされた作品たち
 



毎日続けることは大変ですよね。

「夏は大変だけどね、4時起きだから。 それに合わせて生活してる感じですね。
リズムがそれになってる。」

何度も試行錯誤されたんですね。

「10回ぐらいやったかな。」

黒と赤のコントラストがとても目を引きますね。

「あれは夜明けの空のイメージですね。 夜が明けて明るくなる時の、あんなイメージなんです。」

  剛先生の工房を包む山々
 
剛先生の工房を包む山々

 


窯出しされた作品たち  

何かきっかけがあったのですか?

「たまたま2階の窓から見て、きれいだなと思って撮り始めていたんだけど、
すごい真っ赤な時があって、それからかな。
年に1回か2回しか見れないんだけど。
空一面ほんとに真っ赤なんです。
条件が揃わないと真っ赤にならないみたいで。
地平線に雲がある程度ないと真っ赤にならないみたい。
それを見てから、今日こそはと思って目が覚めるんです。」

窯出しされた作品たち
 

 


それはさぞかし綺麗なのでしょうね。

「今まで5年ここにきて4、5回しか見ていないです。
自然はその一瞬しか無いですからね。
1分か2分が勝負であっという間に色が変わってきます。」

備前とも何か通じる部分がありますね。

「そうですね。備前もちょっとした温度で変わってきますからね。」

自然に刺激を受けて新しい作品が生まれてくるのですね。

「アートをやっている人はそうゆうのがあるんじゃないかな。
自然に刺激を受けて、自然の景色を自分の作品に込めるというか。」

  制作時に削り取った土を集めて、再び使用するそうです。
 
制作時に削り取った土を集めて、
再び使用するそうです。



雲・海・山。久々井湾の豊かな自然  

剛先生の作品を手に取って何か感じてほしい事はありますか?

「大地を感じてほしいですね。
豪快な焼けは僕には向かないかなと思うけど、 日なたぼっこのようなほんわかとした感じというか。
気づいたら側にあるというような。 手取りの優しさは変えたくないです。」

土に関してはどうですか?

「土造りは昔からずっと変えてないです。
それも拘りの一つかな。
山土などはブレンドせず、田土のみ使用しています。
基本的に土味が一番大事ですね。
土味をベースに形なり、焼きなり、土味に合った形、焼きを心掛けています。」

雲・海・山。久々井湾の豊かな自然  



制作時に意識している事はありますか?

「あまりこれをつくってやるぞという感じではつくらないです。
湯呑つくってたら、勝手に皿になってた、みたいに触っていたらつくりたいものが決まってくる。
同じものを残そうという気持ちはあまりないですね。
人によって手の大きさも違うし。
いろんなものをつくっていきたいです。」

今後の展開は?

「茶碗の焼けでオブジェ作品なども挑戦してみたいですね。」

 

  久々井にある運動公園から見える風景は剛先生おすすめの景色です。
 
久々井にある運動公園から見える風景は
剛先生おすすめの景色です。


金重 剛先生の想いの詰まった新作が多数入荷しておりますので、
店頭とHPにて同時に展示販売をさせて頂きます。
11月17日(土)・18日(日)の13:00~17:00まで剛先生もご来店されますので、
是非店頭まで足をお運び下さいますよう、宜しくお願い致します。
(期間中、HPでは新作を随時ご紹介して参ります。)

 

       

▲このページの上へ