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原田拾六 作 「備前ぐい呑」
(商品No. 7638)
132,000 円(税込)
売約済
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■作品の特徴
備前の偉大なる功労者、桂 又三郎先生と共に古備前を研究され、
「末恐ろしい」と言われた鬼才、原田拾六先生の備前ぐい呑(酒呑)です。
平成16年までの陶歴書が同封されており、その頃に制作した作品と思われます。
拾六先生がご自身の窯で焼成されていた作品の中でも後期の窯の作品で、
古備前研究で培った知識と技術を詰め込んだ重厚な景色が特徴となっています。
一般的な緋襷作品に代表される優美なイメージを覆す、
キンキンに焼き締まった非常に硬質な緋襷が特徴の酒呑です。
穴窯の中で匣鉢などの中に入れ、直接火が当たらないように焼かれており、
僅かに青色の混じった白肌に、光沢の無いオレンジ色の緋襷が掛けられています。
作品正面には拾六先生が好んで使用されていたハートマークの彫りがあり、
表面を削るのではなく、酒呑本体の肉を抜き取るように削られており、
内側から一度粘土を貼り付けて補強され、ハートの縁の部分を拾六先生が修理されています。
拾六先生らしい紐作りによる力強い胴の造りも見事で、
箆による削りに加えて、小石の移動した痕跡が全身に刻み込まれており、
さながら戦国時代の荒武者のような迫力のある肌となっています。
重厚感はありますが酒器を逸脱するような重量感は無く、
滑らかな質感とくびれた胴の程よいグリップ感が相まって心地よい手取り感になっています。
3時間程度水を入れおくと、ハートの最下部がごく僅かに湿ります。■作品の概容
共箱(四方桟)
径6.8cm×6.6cm×高さ6.9cm
■作品画像
※お客様のお使いのパソコン、使用時の環境等で写真と実物が若干異なる場合がございます。予めご了承下さいませ。
公開日時:2025-04-28
■作者(原田拾六)について
原田拾六先生は1941年に岡山県備前市で生まれました。
明治大学卒業後に会社勤めをされていましたが、1969年頃から作陶をはじめました。
1971年に小穴窯、その翌年には登り窯を築き本格的に作陶を開始されました。
1975年から古備前研究家の桂又三郎氏の指導で古窯跡を尋ね古備前を研究しました。
1991年に牛窓・阿弥陀山に穴窯を築きました。
特に擂鉢を得意とされており、花器や茶器や酒器を紐づくりを中心に一部轆轤挽きによって制作されています。
東京や大阪など全国各地で個展を開催されています。
1983年にはオーストラリア国立民族博物館で、布志名焼の舟木研児先生と二人展を開催されました。
2000年には日本陶磁協会賞を受賞されました。
2002年岐阜県現代陶芸美術館開館記念展に出品され、作品が収蔵されました。
2005年にはアメリカ・ニューオリンズ・ミュージアムオブアートに作品が収蔵されています。
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