皆さんこんにちわ、今日は山本陶秀先生の若かりし頃の力作をご紹介します。
晩年の陶秀先生の優しげな緋襷とは対照的な、荒々しい緋襷が魅力的な作品です。
登窯による古備前調の強烈な緋襷が、とても味わい深い作品ですね。
肌もまた古備前を思わせる仕上がりとなっており、鉄の噴出やこげ茶色の渋い土味が魅力的です。
水注というと読んで字の如く水を注ぐものですが、この景色に水がとても似合うと思いませんか？
荒々しく「土」や「大地そのもの」を感じさせるからこそ、水が似合うと僕は思います。
水は川を流れる時に、必ず傍には土があります。
湧き出る泉にも土がありますし、岩清水も必ず土という存在が必要不可欠です。
水の器として、土は最高のものです。
非常に大きなスケールで言えば、大地という器に水を盛ったものがこの地球ではないでしょうか？
それ故に土を強く感じさせるこの作品には、水がとてもよく似合うと思います。
水の清らかさや、繊細なイメージを雄々しく包み込んでくれる素晴らしい水注だと思います。
size:径22.7cm×径19.4cm×高さ22.1cm
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