今回は前回に引き続き、森本良信さんのインタビューです。
今回も長くなってしまったのですが、どうぞ宜しくお願い致します。
今回で終わりなんで最後にまたY.T君に〆てもらいました。
その為、最後に載せる写真のコメントがここへ移動となりました。
四枚の中でも棚板の写真はおもしろいなと思います。
実物はもっと迫力があって、一枚の抽象絵画のような存在感があります。
人間が存在出来ない熱の中で、逆にただの板に命が吹き込まれたのはちょっと驚きです。
それではインタビューの続きをどうぞ。
良「そうですね。ただ、こっちの一般的な弟子入りでは無いです。」
僕「そうなんですか。一般的じゃない?」
良「朝8?17時まで出てきて、掃除や土作りや雑用なんかをするんじゃなくって。窯焚きの手伝いの時に呼ばれたり、僕の作った作品を見てもらう時に行くだけです。だから、普通の弟子とかじゃあ無いですよ。」
僕「それは本当に変わってますね。普通は使用人的な家事まで入ってますけどねぇ。」
良「だって車で出掛ける時も、先生が運転してますからね(笑)」
僕「そうなんですか。上下関係って言うか年功序列的なものは感じないですね。アメリカ的というか。」
良「そうですね。作品作りも自宅でして、自宅で焼いて結果を検証してもらって勉強してきました。」
僕「そうなんですか。作品というか制作、創造に重きを置いた修業スタイルですね。」
良「そうです。勿論作陶の理論についても話をしますが、芸術に相対した時の生き方を一番学んだ気がします。」
僕「なるほど。日本的な古い慣習は感じないですね。」
良「うん。弟子とかってお堅い感じじゃなくって、スタッフみたいなノリですよ(笑)」
僕「そうですね(笑)そういえば森本さん的にはこれからどんなアプローチを考えてますか?」
良「うーん、これからは『現在(いま)のヤキモノ』を発表していきたいですね。」
僕「今…じゃあ古備前に対してはどうなんですか?」
良「うーん、古備前を求めてにはうんざりです。」
僕「うんざりなんですか(笑)反発来そうですね。」
良「それが僕も最初は古備前古備前言ってましたからねぇー。それが段々と『破っていかないと』ってなってきたんですよ。自分を出していこうって。」
僕「守破離の破ですね。でも逆に古備前の名品達に対する尊敬が感じられますね。」
良「うん。まだまだこれからなんだけどね。名品は凄すぎますから。」
僕「そうですね。じゃあこれからの個展が楽しみですね。」
良「うーん、これはすぐに出るものじゃないですよ。凄く長いスパンで考えてますから。その中で個展は楽しんでやりたいんですよ。」
僕「どういう感じなんですか?」
良「とにかく作品並べて、値札付けて、待ってて売っての個展はどうかなって思い始めたんですよ。もっと色んな事出来る可能性がありますからねー。」
僕「そうですね。ありきたりの個展よりコラボとかあったら面白いですね。今考えてるのはどんな感じですか?」
良「考えてるのはあるけど、恥ずかしくて言えない(笑)」
僕「色々思案中なんですね(笑)」
良「まだまだ考えたらキリが無いですけど。」
僕「そうですか。ホントこれからですね。またインタビューお願いします。今日は有難うございました。」
良「そうですね。こちらこそ有難うございます。」
「こ とは こであり、
此処個々虚庫虚此処弧去誇己であり、
こである Y.T