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金重有邦 作 「伊部志呂茶碗」
(商品No. 6804)
385,000 円(税込)
売約済
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■作品の特徴
金重一門の中にありながらも常に自分自身への問い掛けを続け、
一人の陶工として作品制作をする金重有邦先生の窯出しされたばかりの新作伊部志呂茶碗です。
令和4年11月に窯出しされたばかりの最新作です。
新たに設計した耐火煉瓦を使用しない土だけの穴窯「つちがま」を使用し、
金重の焼き方と特異な穴窯とが融合した作品となっています。
根っからの茶陶マニアである金重有邦先生渾身の最新作で、
素山陶陽の真似事ではない自分らしい仕事とは何かという問いへの回答となっています。
本作は窯に詰められるまでの間に非常に長期間の仕上げ工程を挟み、
轆轤成形後に一週間以上を費やして手で撫でながら細かい部分を仕上げます。
ただ単に手を使って全体を満遍なく撫でるのではなく、
土の粒子にまでこだわり抜き木箆以上に精密な「手」という道具を使って最終形へと到達します。
最高の粘土を丁寧に丁寧にまるで磨き上げるように作り上げた本作は、
その白い肌と尋常ではない肌のきめ細かさが相まってまるで粉雪で作られたかのようです。
その柔らかな肌は「志呂」と銘打たれた絶妙な焼きの入れ具合によって、
使用時にはしっとりと水気を含んでまるで人肌のように変化し、
制作者である有邦先生すらも虜にする極上の柔肌となります。
そして一度使った瞬間に粘土の隙間を通って抹茶が作品の中へと染み込んでいき、
あっという間にまるで渋皮のような何とも形容しようのない独特の色へと変化します。
陶器という言葉だけでは到底表現出来ない程にあまりにも異質であり、
手に取った瞬間に土そのもの、植物、枯れ木、有機物、土壁など様々な言葉が脳裏をよぎり、
それでいてそのどれもが腑に落ちず、心地よい違和感と不思議な懐かしさで満たされる作品です。■作品の概容
共箱(四方桟)
径13.8cm×12.9cm×高さ9.7cm
■作品画像
※お客様のお使いのパソコン、使用時の環境等で写真と実物が若干異なる場合がございます。予めご了承下さいませ。
公開日時:2022-12-16
■作者(金重有邦)について
金重有邦先生は無形文化財 金重素山先生の三男として生まれました。
1975年から父である金重素山先生の下で陶技を学びました。
1980年に独立、岡山で初個展を開きました。
現在は茶碗や水指、花入などの茶陶を中心に食器を制作されています。
特に好きな茶碗では内の造形(見込み)を重視し、使い心地と外側のバランスを追求しています。
県展山陽新聞社賞受賞、茶の湯の造形展奨励賞受賞、淡交ビエンナーレ奨励賞などを受賞されました。
2002年に日本陶磁協会賞、2018年に山陽新聞文化功労賞を受賞されました。
2019年には岡山県指定重要無形文化財保持者に認定されました。
個展にも力を入れており、県内外の各所で開催されております。
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