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中村六郎 作 「備前ヒダスキ徳利」
(商品No. 7662)
363,000 円(税込)
売約済
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■作品の特徴
備前が誇る伝統工芸士で、酒器作りの神様と謳われた中村六郎先生の備前ヒダスキ徳利です。
箱書きや作風から見て80歳以降の晩年期の作品と思われます。
扁壺型と呼ばれる袋のような造形の徳利が有名な六郎先生ですが、
本作のように大胆な動きと独特の色気を内包した瓢型も得意とされていました。
上部や肩口に筋目を多用し、胴を指押しして独特の傾斜を生み出すなど、
円熟した陶技は晩年に衰えるどころかその色気を爆発させています。
この胴の指押しの部分に親指が丁度フィットして持ちやすくなっており、
酒が注ぎやすいよう計算された首の傾斜など、
大酒豪として知られた六郎先生らしい工夫に満ち溢れています。
注ぎ始めにはコンコンと小気味良い音を鳴らし、お酒自体も勢いよくしっかりと注がれるなど、
まさに酒豪の中村六郎先生らしい「かなり呑ませる」酒器になっています。
焼成の面ではもぐさ土の中にふわりと開花するような優しい緋襷が絶妙で、
前述の荒くれ野武士のような野趣溢れる作風の中に、
まるで一輪の花を添えるが如く緋襷が落とし込まれています。
肌合い自体は柔らかいですが、目立った使用感や汚れなどはありません。■作品の概容
共箱(四方桟)
口縁3.0cm×胴径10.8cm×胴径10.2cm×高さ13.0cm 容量 約330cc
■作品画像
※お客様のお使いのパソコン、使用時の環境等で写真と実物が若干異なる場合がございます。予めご了承下さいませ。
公開日時:2025-05-22
■作者(中村六郎)について
中村六郎先生は1914年に岡山県備前市で生まれました。
終戦までは会社勤めをされていましたが、金重陶陽先生に薫陶を受け窯焚きの技術等を習得されました。
その後、1961年に六郎窯を築いて独立されました。
1986年には伝統工芸士に認定され、同年岡山日日新聞賞を受賞されました。
1989年には春の叙勲で勲七等青色桐葉章を受章されました。
酒器を中心に花器や茶器などを制作されており、特に酒器は愛陶家から好評を得ていました。
2004年4月に逝去されました。
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