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金重陶陽 作 「備前酒呑」
(商品No. 6330)
600,000 円(税込)
売約済
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■作品の特徴
初代人間国宝にして偉大なる備前焼中興の祖、金重陶陽先生の備前酒呑です。
陶印が比較的短めの「ト」になっていることから、
昭和30年代に制作された晩年期の作品であると思われます。
晩年期の作品らしく左右非対称の踊るような轆轤挽きとなっており、
やや小振りで収まりの良い形ながらも抜群の色気を放っています。
逆に高台部分は神経を研ぎ澄ませて一瞬一刀で削ったように見え、
まるで酒呑自体が酔って踊るような胴部の印象とは異なり、
天才細工師による冷徹さすら感じるほどの正確無比な仕事ぶりとなっています。
使用されている粘土に関しても陶陽先生らしくこだわり抜いた土を使用しており、
美しい紫蘇色が火に敏感に反応して仄かな緋色へと変化するなど、
見る角度によって様々に印象を変える味わい深い土味が展開されています。
さらに一部には樹木の表皮のような緑色掛かったカセ胡麻もあり、
サラサラとした抜群の触り心地で指先を喜ばせつつ、
美しい紫蘇色との対比で眼でも楽しませてくれる事でしょう。
金重晃介先生の鑑定付き写真が付属致します。■作品の概容
共箱(四方桟・二重箱・鑑定済)
径6.5cm×6.3cm×高さ5.3cm
■作品画像
※お客様のお使いのパソコン、使用時の環境等で写真と実物が若干異なる場合がございます。予めご了承下さいませ。
公開日時:2021-08-20
■作者(金重陶陽)について
金重陶陽先生(1896年~1967年 備前市伊部生まれ)は、
備前焼窯元六姓の一つ金重家の分家にあたる、
金重楳陽先生の長男として伊部に生まれました。
若い頃から父楳陽先生に師事し、細工物や宝瓶で名を馳せました。
昭和初期には古備前を始めとする古陶磁の研究を重ね、
桃山期の備前焼の土味を出すことに成功されました。
その後は制作の中心を細工物から茶陶へと移されました。
川喜田半泥子先生、荒川豊蔵先生、三輪休和先生達とも交友を深め、
「からひね会」を結成されました。
備前を来訪した北大路魯山人先生やイサム・ノグチ先生と交流し、
従来の備前にはなかった新しい芸域にも挑戦されています。
江戸から明治を経て衰退していた備前焼に新風を吹き込み、
その功績から備前焼中興の祖とも呼ばれています。
1956年には備前焼初の国指定重要無形文化財保持者に認定され、
1964と1966年にはハワイ大学夏季大学講師として招かれました。
1967年には昭和天皇、皇后両陛下が備前をご訪問された際には御前制作を行いました。
主な受賞歴・・・中国文化賞、山陽新聞賞、岡山県文化賞受賞、紫綬褒章、勲四等旭日小綬章
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