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金重有邦 作 「伊部徳利」
(商品No. 7118)
198,000 円(税込)
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■作品の特徴
金重一門の中にありながらも常に自分自身への問いかけを続け、
一人の陶工として作品制作をする金重有邦先生の窯出しされたばかりの新作伊部徳利です。
令和5年7月に窯出しされたばかりの最新作で、10月の個展に出品された徳利です。
新たに設計した耐火煉瓦を使用しない土だけの穴窯「つちがま」を使用し、
金重の焼き方と特異な穴窯とが融合した作品となっています。
全体的な土味や緋色などを見ているとこれまでの田土を使用した金重一門の特徴の中に、
ところどころに古備前のような冷え枯れ、焼き抜かれたような景色も混じっており、
作品全体のスケールが一歩先へと進んでいったように思います。
正面の抜けや底部では極上の田土を使用した味わい深い緋色が出ており、
更に質感は極上の丸みを纏っていることで色だけでなく使用感も金重系と古備前の折衷となっています。
灰被り窯変自体の色合いや質感も有邦先生らしい質の高さとなっており、
美しい鼠色の肌が非常に丁寧な手入れと相まって、いつまでも酒で磨きたくなる極上の肌が心地良いです。
全体に散りばめられた細かい牡丹餅も窯内の様子が想起されて面白いのですが、
何よりもまず灰被りそのものの美しさと心地よさに酔い痴れてしまいそうになります。
この灰被りは破損を恐れず複数回焼成することで成し得たものであり、
全てを犠牲にしても最高の「一」を追い求める姿勢が有ればこその到達点です。
所見ではとてもシンプルですっきりとしたシルエットの徳利に見えますが、
作品全体がまるで筋肉を持っているかのようにボコボコと複雑に隆起し、
ゆっくり手の中で転がし始める頃には全く別の表情を見せるようになります。■作品の概容
共箱(四方桟)
口縁3.0cm×胴径8.9cm×8.6cm×高さ12.3cm 容量330cc
■作品画像
※お客様のお使いのパソコン、使用時の環境等で写真と実物が若干異なる場合がございます。予めご了承下さいませ。
公開日時:2023-11-02
■作者(金重有邦)について
金重有邦先生は無形文化財 金重素山先生の三男として生まれました。
1975年から父である金重素山先生の下で陶技を学びました。
1980年に独立、岡山で初個展を開きました。
現在は茶碗や水指、花入などの茶陶を中心に食器を制作されています。
特に好きな茶碗では内の造形(見込み)を重視し、使い心地と外側のバランスを追求しています。
県展山陽新聞社賞受賞、茶の湯の造形展奨励賞受賞、淡交ビエンナーレ奨励賞などを受賞されました。
2002年に日本陶磁協会賞、2018年に山陽新聞文化功労賞を受賞されました。
2019年には岡山県指定重要無形文化財保持者に認定されました。
個展にも力を入れており、県内外の各所で開催されております。
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