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金重有邦 作 「伊部志呂茶盌」
(商品No. 7229)
385,000 円(税込)
売約済
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■作品の特徴
金重一門の中にありながらも常に自分自身への問い掛けを続け、
一人の陶工として作品制作をする金重有邦先生の、
窯出しされたばかりの新作伊部志呂茶碗です。
令和6年2月に窯出しされたばかりの最新作です。
伊部牛神下の特注の電気窯にて焼成された作品で、
緋襷を更に突き詰め「志呂」の名を冠するに至った茶碗です。
これまで発表されてきた伊部土窯による「志呂」作品は、
炻器として成立する瀬戸際の火加減の中に眠る、
無垢で可憐で初な白を土の中から呼び起こしていましたが、
本作は高温度帯にて完全に焼き締まった不変の白が展開されています。
良質の田土を使用した土肌は、焼成直後ながらすでに丸みを帯びており、
まるで川底で摩耗した石のような、芯を残した柔らかさのある質感となっています。
電気窯による高温焼成によって生まれた、本作だけが持つ芯のある滑らかさを活かすため、
前回の志呂の磨き上げるような作風とは打って変わって、土を叩き、撚り、伸ばし、貼り付け、
まるで鍛え上げるように作品を組み上げており、圧倒的な存在感を持たせています。
今回もまた自身が持つ最高の窯道具である「手」を使って、
指の骨が軋もうとも納得の行くまで粘土を編み上げており、
僅か10cm四方の掌に収まる粘土の塊でありながらも、
まるでこれが一つの茶室であるかのように入ったら帰れないような雰囲気を漂わせています。
ほんの僅かに出た緋襷は、まるで藁がそっと触れただけのような風情があり、
他者へと問いかけるような作品を作り続ける有邦先生らしいです。■作品の概容
共箱(四方桟)
径11.7cm×11.5cm×高さ8.7cm
■作品画像
※お客様のお使いのパソコン、使用時の環境等で写真と実物が若干異なる場合がございます。予めご了承下さいませ。
公開日時:2024-02-25
■作者(金重有邦)について
金重有邦先生は無形文化財 金重素山先生の三男として生まれました。
1975年から父である金重素山先生の下で陶技を学びました。
1980年に独立、岡山で初個展を開きました。
現在は茶碗や水指、花入などの茶陶を中心に食器を制作されています。
特に好きな茶碗では内の造形(見込み)を重視し、使い心地と外側のバランスを追求しています。
県展山陽新聞社賞受賞、茶の湯の造形展奨励賞受賞、淡交ビエンナーレ奨励賞などを受賞されました。
2002年に日本陶磁協会賞、2018年に山陽新聞文化功労賞を受賞されました。
2019年には岡山県指定重要無形文化財保持者に認定されました。
個展にも力を入れており、県内外の各所で開催されております。
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