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藤原 啓 作 「備前酒杯」
(商品No. 6216)
100,000 円(税込)
売約済
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■作品の特徴
豪放磊落で優しさが滲み出るような温かな作風で万人に愛された、藤原 啓先生の備前酒杯(ぐい呑)です。
作風などから見て啓先生の中期頃の作品で、カセ胡麻と味わい深い土味が一体となった酒杯です。
啓先生は生前よく備前焼では特にカセ胡麻が好きだと語っておられたそうで、
渋いモスグリーンでキメ細やかなカセ胡麻が楽しめる本作は、
まさに啓先生の理想の備前を体現するような酒杯となっています。
正面、見込み、裏面にはそれぞれ抜けが出るよう仕掛けられており、
息子の藤原 雄先生へと受け継がれた抜けを駆使した景色作成の原点を見ることが出来ます。
正面と裏面の抜けではねっとりと柔らかな橙色の土味に加えて、
ほんのりと金彩が乗っており見応えのある土味にさらなる深みが加味されています。
見込みでも抜けを出していますが、外周部と違ってこちらでは金彩は出ておらず、
代わりに一段マットな風合いとなった橙色の抜けが発生し、
周囲のネットリとした紫蘇色と最高の相性となっています。
当時の主流としてはやや大振りに類する酒杯は酒豪の啓先生らしさがあり、
使えば使うほどに育っていく酒座の友に最適の一品となっています。■作品の概容
共箱(四方桟)
径6.9cm×6.5cm×高さ5.5cm
■作品画像
※お客様のお使いのパソコン、使用時の環境等で写真と実物が若干異なる場合がございます。予めご了承下さいませ。
公開日時:2021-04-27
■作者(藤原 啓)について
藤原 啓先生(1899年〜1983年 岡山県備前市生まれ)は、
備前市穂浪在住の国文学者 正宗敦夫氏の進めで備前焼の道へ入られました。
三村梅景氏にろくろ成形などの手ほどきを受け、
1941年からは備前焼一人目の人間国宝の金重陶陽先生に焼成法などを学びました。
作品制作にあたっては鎌倉・室町期の古備前の雑器に見られる素朴さや豪放さに憧れ、
技術に頼らない豪放磊落かつ単純明快な作風を確立されました。
詩人を目指していた若い頃に吸収した芸術に対する教養が作品に影響を及ぼしています。
1954年には備前焼二人目の国指定重要文化財保持者となり、1958年には日本工芸会理事に就任されました。
1977年に長男藤原 雄先生と共に岡山県備前市に藤原啓記念館を設立しました。
主な受賞歴・・・岡山県文化賞、山陽新聞賞、中国文化賞、備前市名誉市民、岡山県名誉県民、没後従五位勲三等瑞宝章受賞
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