藤原 啓 作 「備前徳利」(商品No. 6322) |
200,000 円(税込)
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豪放磊落で優しさが滲み出るような温かな作風で万人に愛された、藤原 啓先生の備前徳利です。
焼成や造形などから見て藤原 啓先生の中期頃の作品と思われ、
「第四回 藤原 啓先生備前新作陶展」のパンフレットが同封されており個典出品作と思われます。
同封のパンフレットに掲載された啓先生の挨拶を見ると、
当時古備前に比べて窯変が多いと指摘されたことが掲載されており、
なるほど、と合点がいく見事な灰被り窯変となっています。
こってりとした灰被りはまるで濡れているかのように滑らかで、
たしかに古備前には無い焼き上がりではありますが、
パンフレットの中の啓先生の「その人の洗練された個性」という言葉通り、
酒豪が手掛ける徳利にピッタリの焼き上がりではないかと思います。
柔らかで吸い付くような灰被り窯変は「早く酒を塗ってくれ」と言わんばかりであり、
所々に出た抜けも酒席を盛り上げる最高の景色となっています。
造形の面でも初期作の特徴がよく出ており、
啓先生独特の蕪型の原点である事が伺える、
古備前と同様のシルエットの伝統的な蕪型になっています。
古備前への敬愛と陶芸家としての矜持がぶつかり合いつつ、
皆から慕われた一人の呑兵衛「啓さん」がその仲を取り持った徳利です。
共箱(薬籠蓋)
口縁3.9cm×胴径9.7cm×胴径9.7cm×高さ15.0cm 容量 約460cc
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公開日時:2021-08-12