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森 陶岳 作 「備前酒呑」
(商品No. 6983)
48,000 円(税込)
売約済
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■作品の特徴
陶芸史に残る偉業である全長85mの大窯焼成を成し遂げた森 陶岳先生の初期作の酒呑です。
森 陶岳先生最初期の陶印である折れ松葉の作品で、
蓋裏に「昭和41年」とか書き付けされています。
昭和37年独立で41年に伊部の陶岳窯で焼き上げられたであろう作品で、
登り窯焼成の味わいの中に独特のエッセンスを感じます。
所謂登り窯焼成の灰被りに類する作品ではありますが、
高台内や側面の一部などはかなり甘い焼き上がりになっており、
素焼きに近いような独特の橙色が発生しています。
逆に見込みには熾が侵入してグレーの灰被り一色になっており、
一風変わった焼成に古備前への敬意と挑戦の意思が見え隠れしています。
造形は現在の石膏型による端正な造形とは打って変わって、
かなり強い轆轤目を三段重ねにして残しており、
ここにもまた古備前の擂り鉢を連想させる力強さがあります。■作品の概容
共箱(四方桟)
径7.5cm×7.3cm×高さ4.5cm
■作品画像
※お客様のお使いのパソコン、使用時の環境等で写真と実物が若干異なる場合がございます。予めご了承下さいませ。
公開日時:2023-06-19
■作者(森 陶岳)について
森 陶岳先生は1937年に窯元六姓の家系につながる森 秀次氏の長男として備前市伊部に生まれました。
1959年には岡山大学特設美術科を卒業された後に教師の道へと進まれました。
しかし、1962年には教職を辞して生家に戻り陶芸の道に入られました。
翌年の日本伝統工芸展で入選を果たし、1966年には日本工芸会正会員になりました。
1969年には東京で江崎一生先生と加守田章二先生と三人展を開催され、同年日本陶磁協会賞を受賞されました。
圧倒的な美を誇る古備前に魅せられ、1972年頃から古備前を焼成していた大窯の研究に着手。
1977年には兵庫県相生市に全長46mの大窯を築窯し、1980年に窯焚きをされました。
そのデータを活かして1983年に岡山県瀬戸内市牛窓に全長53mの寒風大窯を築き、1986年に窯焚きをされました。
1996年には岡山県指定重要無形文化財保持者に認定されました。
1997年には備前焼パリ展に出品し、2002年には日本陶磁協会賞金賞を受賞されています。
2008年にはかねてより準備を進めてきた寒風新大窯(全長85m・幅6m・高さ3m)が完成し、
その後数々の改修を経て2015年についに未曾有の大窯による焼成を成功をさせました。
受賞歴・・・日本陶磁協会賞・同金賞、山陽新聞賞、岡山日日新聞芸術文化功労章など多数/県展審査員
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