金重陶陽 作 「備前茶碗」(商品No. 6533) |
700,000 円(税込)
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初代人間国宝にして偉大なる備前焼中興の祖、金重陶陽先生の備前茶碗です。
陶印が比較的長めの「ト」になっていることから、
昭和30年前後に制作された晩年期の作品であると思われます。
金重陶陽先生が晩年期によく使用されていた観音土の中でも、
とりわけ鉄分の少ない部分を集めて使用されており、
晩年期の明るく爽やかな色合いの土味を楽しむことができます。
なんといっても特徴的なのがその柔らかな土味で、
薄っすらと青色掛かった明るい灰色の土味をベースとして、
火の当たり加減によってキャラメルブラウンを経て、
輝くような光沢を持った焦げ茶色へとグラデーションしています。
焼き上げられていても尚土が息づいているようで、
香り立つような風情ある肌合いは焼物であっても、
まるで食べられるのではと錯覚させられそうになります。
また高台部分にはさり気なく緋襷が掛けられており、
難しいとされる胡麻と緋襷の美しさの両立についても見事に成功されています。
ゆったりとした見込み持ち、素直で手に馴染む優しい碗形ながらも、
高台脇の箆の入れ方は非常にスピーディかつ一切の迷いがなく、
茶碗として理想形とも言える優美さながらも風格を感じさせる佇まいとなっています。
共箱(四方桟・二重箱・金重晃介氏鑑定写真付き)
径12.2cm×11.8cm×高さ8.9cm
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公開日時:2022-03-11